「しずかちゃん、のび太は?一緒じゃないの?」
「やだ!まだそれで呼んでたの!?」
しずかちゃんは顔を赤らめた。
「呼び方なんて早々変えられないよー。三年間これで呼んでたんだもん」
「しずか先生?」
私がそう呼ぶと、しずかちゃんは眉を寄せる。
「それ、私も違和感あるわ…。慣れって怖いのね」
しずかちゃんの言葉に私と弥生は笑った。
「……そうねぇ…。車は…あるから、もう中にいるのかも。何か用があるの?呼んでこようか」
「よろしく!しずかちゃんも一緒に来てね!」
弥生の言葉にしずかちゃんは一泊おいて、ちらりと弥生の手にある花束を見てから笑う。
「わかったわ」
どうやら気づかれてしまったようだ。

