「ってか!花束って?」


「ん!なんかお祝い持って行こうかなぁって思って。花束が無難でしょ?」


そうだけど…。いや、


「聞いてないんだけどぉ…?」


「行く前思いついたからね」


んな!

私、何も持って来てないわよ~!



「…………」


「何……?」


弥生を見つめる私に、弥生は嫌な顔を向ける。


たぶん、今弥生が思ったことと私が考えてること、一緒よ。



「花束、二人からってことにしない?」



「………やぁよ」



「お願いっ!これじゃあ、私の格好がつかないじゃない」



「格好なんて要らないでしょうよ」



「お願いっ!!代金は三分の一払うから!」



そこで、弥生の目の色が変わった。



「ったぁく、しょうがないなぁ…」


「やぁった!」




弥生のお金に弱い特徴を私は覚えていた。