はぁ…。


待ち合わせの駅で友達を待ちながら自然とため息が出る。



あぁ……。憂鬱だ……。


朝から赤くなった目を冷やしたりだとか…本当…。




「茉那!」


私の名前を呼ぶ友達……弥生の声がした。


「遅かったわね」


「ごめーん!お祝いの花束買ってたら電車間に合わなくてさぁ。車は今修理に出してるし」


「どうしたの、車」


「ちょっとやっちゃって……」



てへぺろと舌を出す彼女を真顔で見た。

でも、堪えきれなくなって吹き出してしまう。



「わ、笑うこたないでしょーが!!」



弥生は若干顔を赤らめて言うが、それがまた可笑しかった。



この感じ…懐かしいなぁ。



高校を卒業して三年。

なんだか、不思議な感覚に見回れた。



「何?」

弥生が歩き出しても続かない私を、弥生は振り返る。


「何でもなぁい」



本当に、何でもない。