だけどその両手は、晴樹の片手によってお腹の上で簡単に封じられた。



「あの、晴樹さん…?」


呼びかけてみても、反応はなくて。


ただ、その片手だけはどうしても退いてくれなかった。







状況が変わったのは30分も経ってから。


「よし。」


晴樹は一言呟くと同時に、キーボードを叩く手を止めた。



「お疲れ様ですー…。」


そうは言ったものの、私の方が疲労困憊な気もする。