人気のない森の奥深くへと足を踏み入れたアスラとフィノの2人。


他愛ない話をする2人は枯れ葉を踏みながら先へと進む。




 「ん?」


近くに感じた水の匂い。
滝の流れる音に紛れ聞こえるとても澄んだ高い声。

メロディーを奏でる綺麗なその歌声は森を癒すように響きわたる。




 「これは……」


 「歌声……?」


耳を澄ませるアスラは声の聞こえる滝へと足を進め、怪訝な顔をするフィノは不信そうに辺りを見回しながら後を追った。