いや…


こわい…


私に、私に…



「近づかないで…っ」



ドンッと押すがビクともしなくて、

頭上から冷淡な声が聞こえる。



「まだ分からないの?ははっ、僕としてはその無駄な抵抗を押し付けて甚振ってあげてもいいんだけどね」



ピチャ…と涙が伝った頬を舐めるハクトくんは私にとって恐怖の対象でしかなかった。



「生贄なんでしょう…早く喰らえばいいじゃないっ…」



「分かってないなぁ、怯える顔を見ながら喰らうのが僕の美食なんだよ」


「 ううっ…」