美咲を好きな彼も好きだけど、やっぱり彼自身が好きだったから、自分から美咲のことを聞いて、傷つく勇気はなかった。
そんなことをするくらいなら、このままずっとたわいない話をする、仲のいい友達でよかった。
ただの友達で。
その枠すら失うのが怖くて、彼に気持ちを打ち明ける勇気もないわたしは、彼に愛される資格なんて毛頭ない気がした。
それにここのところ、彼はなにか悩んでいるようだった。
美咲とうまくいっていない訳でもないし、ブログでもそのことに触れたりしていないけど、言葉の余韻になにか躊躇いのような、葛藤のようなものを感じた。
『こんにちは。チカです。やっとあったかくなってきたねー!きのうの晩ごはんはカレーだったよ。ちなみにカレーはお箸で食べます。わたしの学校は来週から春休みだよ。将來くんのとこももうすぐ?』
そんな違和感を無視して、ブラウザを閉じた。



