incomplete...ネット失恋愛




美咲さんを想うやさしい彼は、わたしにもやさしかった。

敬語が取れても丁寧な言葉遣い。

あまり多くを語らない彼の、それでも文面から溢れ出る人柄の良さ。

誰宛の返信を呼んでも、それは感じることができた。

…彼は、わたし以外にもやさしかった。


彼に深く愛される美咲という存在にも嫉妬したけど、彼を取り巻くわたし以外の人間に、わたしは激しく嫉妬した。

この際美咲は置いておく。
閑話休題だ。

彼と美咲を知っているのはわたしだけでいい。

わたしだけが知っていれば、それでいいと思った。

この神聖な2人を他の誰の目にも触れさせたくなかった。

汚れてしまう。

そんな気がして。


こんなわたしの思考は杞憂に終わり、彼は美しいままだった。

美咲さんを想う心も、すべて。


わたしはますます彼のことが好きなっていた。


そして半年。

この飽き性のわたしが半年間も同じものを見続けてきた。

決して変わらず、輝き続ける宝石を持った彼を。