雨、雨、雨。
ザーザー降る雨の中、傘も差さずにいるのは私くらいだろうか。
雨は心地いい。
雨は不安を掻き立てる。
雨は…嫌いで好きだ。
午後4時。
公園では今の時間子供が遊んでいる時間。でも、この雨のせいで公園内には子供は1人もいない。
ここにはブランコに座る私だけ。
聞こえるのは雨の音と…
「ふーんふっふーんっ」
徐々に近付く今日の天気に似つかわしくない陽気な鼻歌だけだ。
鼻歌の人物は公園の目の前まで差し掛かった。陽気な鼻歌と共に。
透明なビニール傘をクルクル回してる。
「あっ!先約いるー」
「…」
入ってきたよ…

