玄関にいる生徒たちは一瞬私の方を向いていたけれど、すぐに手元の参考書に目線を落とした。
うるさい…そういう視線も確かにあった。
王子も驚いた表情でこちらを見ていたけれど
すぐに私を睨み返していた。
「ま、真衣?」
「真衣ちゃんどうしたの?」
遥と先輩も驚いた表情で私を見ていた。
羞恥心なんてこれっぽっちもなかった。
「なんでヘラヘラ笑っていられるの!?
自分の気持ちを押し殺すメリットって何?
ツラいなら…ツラいならツラいですって顔してよ!
私たちに近づいたのってクラスに友だちがいないから?
本当にそれだけ?」


