「まぁ、いいや」

王子は、不服そうな顔からコロっと一瞬で表情を変える。



「イケメン部、俺も入れてよ」

「は?イケメン部?」

「あれ?違うの?みんな言ってるよ。真衣さんがイケメン部を作ったって」



そんな風に呼ばれていることに驚いた。
みんな、勉強勉強で他人のことなんて興味なさそうな素振りを見せているから。


そんな机とお友達ですって人たちも、やっぱり少しは興味あるんだろう。
それが少し嬉しかった。



「入るも何も…イケメン部なんて作った覚えないし。勝手にしていいよ」


ーーなんて。別にあなたになんて興味ありませんって素振りを見せたけど、こんな王子と一緒にいられるなら…って淡い期待も確かにあった。


でも、王子はやっぱり王子だった。
我儘で傲慢で俺様な王子だったーー