彼は、必死で柚花を繋ぎ止めようとした。
けれど、彼女はそのまま首を縦には振らなかった。
「大樹なんて、超オタクっぽいし。眼鏡とったらイケメンのくせに、その分厚い眼鏡で隠してるところが逆にナルシストっぽいし、とにかくダサいから嫌!」
そのまま、柚花とは連絡が取れなくなって自然消滅ーー…
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「…く、くだらない、理由でしょ?」
「…うん。ホントに」
あ、また思わず本音が出てしまった。
でも、本当にくだらないな。と、思ってしまったんだから仕方ない。
柊くんは、そんな私の言葉にガクンと首を落として「…だよね」と項垂れた。
「ごめん。私、柚花ちゃんの気持ちの方がわかるから」
そう、やっぱり彼氏にはスマートで格好良くいてほしいもの。
女子なら一度は思うだろう。
男は顔じゃない!なんて、謳い文句のように世間では言うけれど、やっぱり性格が良くても、顔も良かったら自慢の彼氏だと思うから。


