それは中学三年の春のこと。
「私、大樹が好きなの…」
小学校からクラスが一緒だった柚花に告白された。
こんな格好の自分に告白してくれたのが嬉しくてすぐにオーケーした。
二人の交際はプラトニックで、手も繋げない程、彼は彼女を意識していた。
そんな中、中学三年の冬に柚花は友達に言われたという。
ーー『あんな、もさ男とよく付き合えるね』
中学三年の思春期。
周りのカップルはお洒落で、キスもしたり“男女交際”を満喫していた。
相変わらず彼は猛勉強の日々で。
柚花は不満を抑えきれなかった。
受験が終わって、やっとこれから柚花と色んなことが出来ると思っていた矢先、彼は柚花に言われた。
「大樹と付き合ってても楽しくない」
「え?」
「全然お洒落じゃないし、超恥ずかしいよ」


