「真衣ちゃん、お待たせ。どう?」
高橋さんが先陣を切って私の前に立っているけれど、もはや私は柊くんしか目に入っていない。
「すっごい!ヤバイ!かっこいい!」
サイドを少しツーブロックにして、あとは何もしなくてもツンツンになると想像出来るほどの短髪。
黒髪、短髪、眼鏡……鼻血出そうです。
あ、眼鏡はまだ分厚いんだった。
けれど、その分厚い眼鏡でもイケメンだということは分かる。
「なんか…変じゃないかな?」
「変?今までの格好の方が変……あ…」
まさかの本音が出てしまった。
彼は怒るだろうか、そう思ったけれど、そんなことなく吹き出して笑ったと思ったら、あっという間に私を惹きつけた。
右の拳を口にもっていき、思いっきり笑う柊くんは、誰が見たってイケメンだった。


