中学の頃、愛読していた雑誌には、
可愛い女の子の隣には当たり前のようにイケメンの男の子が肩を並べて立っていた。


高校生になったら、私も雑誌の女の子のように少し着崩した制服を着て、
隣には当たり前のようにイケメンが肩を並べて立っていると思ってた。



だけど……



「イケメンがいなーーい!」

屋上のフェンスに両手を添えて、空に向かって叫んでしまうほど、
入学したこの高校にはイケメンが一人もいない。



「私の青春かえしてよー!」

入学して早1年と3ヶ月。
毎日のようにイケメンを探して校内を歩いたけれど、見事にイケメンはいない。


こんなところで、花の女子高生時代を過ごすのは私の未来予想図には入っていなかった…。