私は中学生のときよく女子に呼び出されてた。
理由は簡単。
私が先輩を差し置いて、バレーで目立ってたから。
素直に尊敬してくれる子がほとんどだったけど、みんながみんなそういうわけじゃなかった。
特に膝故障してからはさらに酷かったなー。
私は2年の夏、大会前の練習試合で派手に膝を打つ怪我をした。
まぁ、先輩がわざとこかしたんだけどね。
わざとブロックカバーをすっごく詰めてきて、私の着地するところを迷った隙にぶつかられちゃった。
先生はすごく怒ってたし、同学年の子もみんな心配してくれた。
でも、やっぱり先輩は“ざまあみろ"って感じな目で見てきてた。
病院に行ったら
《治るけど、もぅ本格的にバレーはできません》
って言われちゃった。
その日は1日入院だったけど、とても泣いたのを覚えてる。
それで、夏の大きな大会には出られなくて、先輩たちは1回戦目で負けちゃった。
負けたら負けたで
『あんたが怪我なんてするから負けたのよ!』
『負けたのはあんたのせいだ!』
なんて言ってきて。
今までずっとベスト4までには入ってたから、試合には出なかったけど、1回戦負けってすごくショックだった。
そのまま夏休みに入って、先輩は引退したからってみんなが誘うから、私はマネージャーになった。
でも………………
夏休み明けにいきなり先輩から呼び出された。
『あんたいつまでバレー部にいんの?』
『はっきり言ってバレー部の子達ずっと言ってるよ。〈早希ちゃんやめてくれないかな。早希ちゃんいたら上手すぎてやる気なくなるよね。〉って。』
そんなことをずっと言ってきた。
はっきり言って最初は全然信じてなくて、マネージャーを続けてた。
でも、10月入ってすぐに聞いちゃったんだ。
『早希ちゃんって図々しいよね。』
『ホントにね。監督が言うし、上手いから最初はマネージャーやってって行ったけどね。最近は新しくマネージャー入ったし、別にいらないよね。』
『膝怪我してるからあんまり頼めないしさ。』
――――ショックだった。
先輩たちの悪口は耐えられた。
でも、同学年の子たちの悪口には耐えられない。
膝も気にして欲しくなかった。
一番嫌なのは、陰で愚痴ってること。
いうなら先輩みたいに呼び出して欲しかった。
でも、ここで泣いたら負けだ。と思ったから、家に帰ってからたくさん泣いた。
私は、その日を境にバレー部をやめた。
先生も察してたみたいで、止めなかった。
でも、後輩はみんなメールしてきてくれた。
