初恋~君に捧げた季節~


「これからもそう呼んでくれよな!」


そう言って凌は走っていってしまった。


可愛いかったなー凌。


あっでも、男の子に可愛いはダメだよね。


でも、女の私より確実に可愛かったよなー。





そんなこと思いながら野菜を切ってるといつの間にか野菜がなくなっていた。



和夏は……
あっ、美奈とご飯炊いてる。


花梨は……
お皿洗ってる。

あっ終わったっぽい。

でも、どっか行っちゃったや。



うーん。どうしたもんかね。

「姫川さん」


おっと、誰かに呼ばれた。


「ちょっといいかな?」


…そこには女の子5人がいた。



野菜かな?って思ったけど、顔つきが違うっぽい。


「何かな?」

あんま仲良くないし、取り敢えず笑顔。


「ここじゃあれだから、ついて来て。」


「うん。」



うわー。出ましたよ。


これって確実にアレだよね。アレ。


女子のひがみ。


校舎裏に呼び出すやつ。あ、体育館裏でもいいよね。


ってか、めんどくさいなー。


行かなきゃダメかな。……ダメだよね。


なんかしたっけ?



私まだ、なにもしてないのにな。


まぁ、慣れたから別になんとも思わないけどね。