あれから、凌君は何事もなかったかのように話してくれたので気まずくはならなかった
帰りは途中まで一緒に帰った
凌君は何回も『送る!』って言ってくれたけどやっぱり階段でも助けてくれたから断った
家に着いていろいろして後は寝るだけ!
只今、和夏と電話中
『え――!?河野君押し倒しちゃったの?』
「うん……考え事してたら足滑らしちゃって…」
『そっかー
それで、早希は何も感じなかったの?』
「そんなわけないじゃん!
もー目が合ったときめっちゃドキドキしたよ!心臓飛び出るかと思ったんだから!
……あー、思い出しただけでドキドキしてきた///」
『早希、河野君のこと考えてドキドキしてるの?』
「うーん。でも、たぶん翔にまたがってもドキドキしないかも?」
『早希自分の気持ちに気づいてる?』
「…えっ?何のこと?」
『んーやっぱなんでもない!忘れて』
和夏は思った
[早希はとても可愛い顔をしているし
基本人に優しいため結構モテる
中学生のときも何度か告白されてた
しかし彼女に自覚がないうえ結構鈍感なため告白の意味もわかってない
ある男子が
『付き合ってください!』
といったら、早希は
『いいよ!どこに行きたいの?』
って言って相手の頑張りをひねり潰してしまうのだった
そんな早希に自分が恋してるなんて
絶対わかるはずがない]と
まぁ実際その通りなんだが
それに和夏は早希に自分で気づいて欲しかったのだ
和夏がそんなことを思っていると知らずに早希はずっと和夏に話しかけている
「そーいえば最近和夏、彼氏とはどーなの?」
『そんなの、ラブラブに決まってんじゃない!』
和夏には他校に彼氏がいる
名前は誠(まこと)だったかな?
和夏は誠君の話になると止まらない
結局電話は誠君の話で終わってしまった
