体を起こし、そう言った瞬間夢だったのだと理解した。

「はぁ…はぁ…夢だったのね…。」

自分の今発した声で誰も起きてないか周りを見たが、みんな寝息を立てて寝ていた。

「なんなの、あの夢…。」

なぜか愛しくて怖いと感じる。
そして、自分から拒んだのにまた会いたいと思ってしまう。

「私はイヴじゃないわ…サンよ。」

自分にそう言い聞かせる。

「でも…あの声昨日私の頭に聞こえた声と似てる……。」

それを考えて、余計に混乱してしまう。

昨日私の中に響いたふたつの声。
一つは少女の声、そしてもうひとつは少年の声。

「あなたたちは誰なの…?」

横になってそう言った。