イヴも微笑む。

…暖かくて優しい手。
こんなことされたのは久しぶりだ。

そして、その光景を不思議そうに見るエデン。

…父上があんな笑顔するの、久しぶりだ。俺にはなんか意地悪な笑顔だしな。母上がいなくなってぶりじゃないか?

「ん?どうした、エデン。お前も撫でてほしいのか?」

「ち、違うっ!」

エデンはすぐに首を横に振った。

それを見た魔王は微笑む。

「よし、用は済んだ。イヴも今日この城に住む。だからエデン、イヴの面倒頼むぞ。」

「はい、父上。」

エデンは魔王に向けて、少し頭をさげる。
「と、父様、これからよろしくお願いします!」

そして、イヴも頭をさげた。

そんな彼女を丸い目で見つめる二人。
そして、二人は驚いた後微笑した。

「ああ、こちらこそよろしくな、イヴ。何か困ったことがあれば、いつでも言いなさい。」

「はい、父様!」

「父上、失礼しました。
よし、イヴ行くぞ。」

エデンがイヴの手を掴み、入ってきたドアへ向かった。

「う、うん!父様失礼しました。」