エデンがいる執務室にドアがノックされる音が響く。


ドアの外から聞こえたのはアセナの声。

「エデン様、エレーヌ様をお連れしました。」

「入れ。」

エデンの返事を聞くと、アセナはガチャリとドアを開き、入る。

そしてその後ろからは黒髪のボブの女性エレーヌが入ってきた。

エレーヌの手首には手錠がかかっていた。

「あら、エデン様。ご機嫌よう。私を呼んでくれて嬉しいわ。」

「黙れ。」

「そんなにイライラなさらないで?私の自慢の体で癒してさしあげましょうか?」

クスクスと笑うエレーヌ。

「黙れ!!」

エデンの大きな声にビクッとするエレーヌ。

「貴様ここに来た理由はわかっているんだろう。」

「私、たくさんの人に拷問されて疲れましたわ。だからエデン様も私を癒して下さいよ、そのお身体で。」

そう、二週間前に捕まったエレーヌはたくさんの拷問をされた。

しかし、彼女は真実を言わなかった。

「エデン様、さぁ、私の目を見て?」

エレーヌがエデンに近寄る。
しかし、それをアセナが止める。

「エレーヌ様、あなたの立場はわかっているでしょう?あなたにはもう逃げ場はない」

ギュっとエレーヌの腕を強く掴み、エレーヌを睨むアセナ。

「っっ…痛いわ!離しなさい!私はイヴ様を殺してはいないわ!なぜあなたたちは自殺したと思わないのよっ!」

「貴様っ!!エデン様に対して何て口を!」

「アセナやめろ。」