アセナがいなくなった花畑に残るのは目を覚まさないイヴとそれを見るエデン。

「イヴ…っ…どうしてこんなことにっ…お願いだからっ…目を覚ましてくれっ…」

そう言うが、返事はかえってこない。



そこにエデンと似た容姿をもつ男性がやって来た。

「エデン。」

エデンは後ろを振り返り目を見開く。

「父上…。どうしてここに。」

「ここに俺が来てはいけないのか?イヴは俺の娘でもあるんだ。」

魔王ヴァルトバーゼはそう呟く。

「はい…。」

「イヴを見せろ。」

横抱きにしていたイヴを魔王が見やすいように花畑に横にする。

「……。エデンお前は何もわかっていない。」

「え?」

「好きな女も守れない男に魔王の座はまだ譲れん。」

「はっ?!父上?!何を…!」

魔王の言葉に混乱する。

「お前は何をやってるんだエデン。」

そう言い、城の方へ歩き始める魔王。

「早く気づけエデン…。」

その言葉はエデンの耳には聞こえなかったーーーー