ゼンは驚いた顔をしたが、すぐいつもの表情に戻った。 「そうか…。お前にも辛いことがあるんだな。…因みに多分その髪飾りは宝石だろう。売ったら高くなるぞ?」 ゼンは骨董屋としての発言をした。 それを聞いて、私は驚いた。 まさか、自分が高値のつく宝石を身につけてるとは思わなかったからだ。 私はじっと、自分の手にのっている小さな花形の髪飾りを見た。