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狼のバイオと猫のメルの主であるイヴはあの二人が口喧嘩をしてることも知らず、エデンがいる執務室の前で立っていた。
綺麗に包装された箱を胸で抱きしめる。
…これから、エデンに謝りに行くのよ、イヴ。ドアをノックしなくちゃ…
箱を抱きしめながら、ゆっくりと大きな扉の方へと歩く。
そして、小さな手でドアをノックした。
しかし、いつもは中から返事がくるはずなのに、返事はなかった。
…いないはずはないよね。かすかにエデンの気配はするもの。
女であっても、イヴはエデンと同じヴァンパイア。だから気配を察知することぐらいは、イヴにもできた。
…寝てる、のかな?とりあえず、ここまで来たし、入ろうかな…

