武の部屋につくと、


『ただいま』


と言うと、満足そうに手を握って席に座った





「――ハイ、惣菜ばっかだけど食いたいモン選んで」



うどんやてんぷらやいろんなものが置いてあった




気分的にそんなにものを食べたくなくて、うどんを手に取った







『有難う』



「ん」




そう言って二人でご飯を食べて、私が先に、次に武がお風呂に入った





ブーン、とドライヤーの音が耳を傷める




煩いなあ、なんて思いつつ、乾かさなきゃ眠れないな、と思いワシャワシャと髪を触った






時計をチラリ、と見ると深夜1時


色々ありすぎて疲れてしまった





「眠い?」


ハッ、と気付けば武はいつの間にかお風呂を上がっていてミネラルウォーターを飲んでいた




「そういえば、消毒かっといたから」



『有難う…』


いつの間に買っていたのだろう




顔の傷に消毒を押し当てた



『ッ――たっ』



顔をふい、と横にズラすと、だーめ!なんて言って頬を持って顔を武の前に持って行かれた





近くに、武の顔――



真剣な顔をして私の傷に消毒をつける






―――ドキドキする




顔が紅潮していくのが、自分でも分かった