「あの!玲慈さんは覚えていらっしゃらないと思います。あの時変な人たちから助けていただきありがとうございました。」
一生懸命言葉を伝える心奈ちゃん
真っ赤になって最後には深々と頭を下げた。
「・・・覚えてる、俺がたまたま通ったから良かったものの、もう、遅くに1人でであるくなよ」
「はい、ほんとうにありがとうございました。」
「ん、じゃ俺たちは行くよ、ほら、桜行くよ」
「え?ちょっと、引っ張らないでってば!って玲慈今からどこに行くの?」
「うーん、倉庫って言いたいけど、足怪我してるしな」
「え?桜さん怪我してるんですか?」
この、玲慈め余計なことを
「あぁ。右足捻挫してるみたいなんだ」
「それは、大変です!大丈夫ですか?
・・・ごめんなさい、気づかなくて」
「心奈ちゃんが謝ることじゃないよ?」
「そうそう、この、意地っ張りがいけないんだ」
「だれが意地っ張りよ!」
「桜に決まってるだろ?」
むかつく!!!
「ふふ、仲いいんですね」
いや、どこをどう見たら仲良しに見えるんだろう?
心奈ちゃん、もっとよく見て!
「そうだ、桜ん家行こう!」
“そうだ、京都へ行こう”
的なノリで言うな!!!


