△玲慈side
今日はこの街の祭りのような催し物の日
桜を迎えに行ったら変な男に捕まってるし
今も不機嫌
それに、この催し物は町の人ほぼ全員来るから必然的に美鈴や京介なんかもいる
というか、俺の周りは獣王しかいない
「桜でるんだよね」
「確かもうすぐだったよー」
京介と美鈴は桜の出番を待ち遠しにしている。
ま、俺もね
赤いドレスを着た女が舞台袖に帰っていく
次に出てきた女に町中の人間が言葉を失った。
--カランコロンカランコロン
鎖骨のあらわになった着物
足の裾から歩くたびに覗く白い足
憂いを帯びた熱っぽいまなざし
うっすら微笑み歩く女性
胸元には刺青のようなでも、顔に施してある化粧と同じ鮮やかな蝶と花を胸に抱いていた。
--「あんな子、この街にいた?」
--「いや、しらねー」
--「まま、あの人すごいきれー」
観客からは歓声の声が鳴りやまず誰一人目をそらせなかった。
「「桜だ」」
「え?玲慈も美鈴もどうしたのー?」
「あれ、桜だよ!!!」
「あぁ、俺もそう思った。」
俺たちの知ってる桜じゃないけど、あれは桜だった
「そうですよ、あれは桜さんです。」
振り向くとそこにいたのは
「「「「理事長!!!!」」」
「なんでそんな自信あるんですか?」
「さぁ?なんででしょうね?」
すっごく俺に挑発的な視線を送る理事長
「でもさすが、桜さんとっても美しい」
そう、桜はとても美しかった
銀太も鈴太も言葉を失うぐらい、な


