もー玲慈なんなのよ
むすっとしたまんまで
気づいたら家の前まで来ちゃったじゃない
「玲慈?」
「、、、。」
しかとですか
まぁいいけど、餓鬼んちょの相手なんてずっとしてられるかっての
「あたし、帰るからね?送ってくれてありがとう」
何も言わない玲慈に背を向け、帰ろうと足を踏み出した
--ぐいっ
「!?、玲慈、、、?」
「、、、俺たちってか、俺じゃ頼りにならない?」
「え?」
「理事長も仁さんも、俺からしたら大人で、桜の周りにはそんな人ばっかで
俺なんてまだまだ餓鬼でなんも力になれないと思うけど、それでも桜の側にいたいし支えたいって思うんだ。」
「・・・。」
「俺じゃだめ?」
「・・・だめじゃないよ?玲慈達には感謝してる、転校して何もわからないあたしに親切にしてくれるし、一緒にいて楽しいしそれじゃだめ?」
こんな答え方はずるいのかもしれない
でも、あたしは玲慈達じゃなく玲慈に甘えてしまう
それは心を許すことに等しい
あたしにとってそれは風雅を忘れてしまいそうで
裏切ってしまう気がして、、、
たぶんもうこうやって思ってる時点で惹かれ始めてるんだと思う
でもこれ以上、認めたくないの
あたしの言葉に納得はしてないものの、うっすら微笑みを浮かべそっと掴んでいた手を離す玲慈
「そっか、そんな泣きそうな顔しないで?泣かせたいわけでも、困らせたいわけでもないんだごめんね?そろそろ部屋もどりな?ばいばい」
言いたいことだけいい玲慈はすぐに帰って行った


