「今まで雷龍が居場所だった、でも今は獣王も大事、いつかまた失ってしまうんじゃないか、雷龍を見捨てた自分がまた族の世界にいてもいいのか」
「っ!」
「当たらずとも遠からずってとこか?
お前は自分が正しいと思ったことを貫き通す女だ、他人を優先する女だそんな女だからこそ、俺たちはついて行った、あの時はまだ餓鬼すぎてお前が背負ってる荷物の重さなんか、考えてなかった守られてばかりだった、でも今は違う
俺たちは自分たちの道を歩いてるだから、桜、お前も雷龍にこだわらなくていいきっと風雅も望んでいる
それに、桜が族抜けるとか無理だろ、一番正義感が強いんだから見過ごせないだろ?
それに失わないようにおまえが守ればいいただそれだけだろ」
そうね
あたしの居場所、それはあたしが決める
居場所を決めたら命がけで守
そうやって今まで来たんだった
「ありがと」
「おう、んじゃ連絡しろ校門まで送ってやる」
「うん」
あたしは携帯を出し玲慈に電話する
--プルプ、ガチャ
「桜!?」
はや、ほぼワンコール
「用事終わったよ、学校まできて」
「すぐ行く」


