着替えて戻ってきた玲慈達は白い特攻服に金の刺繍で
『我ら獣王、咲かせて魅せます我らの魂
守ってみせます我らの誇り』
かっこいいじゃん
特攻服
見た目よりも着ると重く
背中にのしかかる想い
それが背負えない人たちは特攻服を着ない
特攻服は覚悟の現れ
全てを背負って守っていくことのできる人たちの集まり
「さくら行くよ?」
見とれていたあたしの手を美鈴が引っ張る
部屋から出て目についたのは
倉庫を埋め埋め尽くす
人、人、人、、、、。
わぁ
いっぱい
獣王って最初はたった5人だったはず、でも今は軽く100は超えている。
圧倒されてしまった。
いつの間にか玲慈がみんなの前で喋り始めた。
「、、集まって貰ったのはみんなに守って貰いたい人がいる、
桜こい」
玲慈に呼ばれ美鈴に背中を押され
隣に立つ
--シーン
視線がちくちくするよ
「紹介にあがった桜です。
玲慈は守って言ったけど、あたしは守られてるだけじゃ嫌なんです。
あたしもみんなを守りたい、極力迷惑かけないんでここにいさせてください」
さっきと同じように
いや
それ以上に深々と頭を下げた。
--ざわざわ
えっ
今度はざわざわするの?
「頭を上げてください」
どこからともなく声が上がる
「俺たちこそよろしくお願いします!」
そのかけ声と共に
大半の人があたしと同じよう頭を下げた
わたわたして隣を見ると
これまた
面白そうに笑ってる玲慈
「っくはっは、やっぱ桜面白い!
話もまとまったし走りに行くぞ」
倉庫が震えるようなかけ声と共に
バイクにまたがりそれぞれ出発する人たち
雷音を先頭に
雷音、獣王、梟の順で倉庫を出て行く
久しぶりの暴走
あたしもわくわくしてた
「桜ちゃん嬉しいの?」
京介が聞いてきた
あたしそんなに顔に出てたかな?
「すっげー馬鹿面だったぞ」
また余計なことを言う銀太の脛を蹴ってやった
「ってぇ!なにすんだ凶暴女!」
誰が凶暴女じゃい!


