「だから、俺たちはここにいて自分たちなりに守ってるんだ
最初の頃は大変だったよ、雷龍の倉庫だからっていろんな所が奇襲をかけてきたりね、そのお陰で前よりも強くなったんだよ?」
よかった
後先考えてなかったからその可能性忘れてた
ごめんね
「そうなんだ」
「でもね、№1にはなれてないんだ」
「なんで?」
「京介」
玲慈が低い声で京介を睨む
初めてみた時と同じ瞳
「わー玲慈が怒ったー」
悪びれもなくさっさと元の位置に戻る京介
「桜、気になる?」
いつのまにか隣にいた鈴太が眠そうに目を擦りながら聞いてきた
「気になるけど総長に言われたら誰も逆らえないでしょ?」
目を見開く鈴太
目覚めたのかな?
「なんで、玲慈が総長って知ってるの?」
「だってさっき京介が玲慈の一声で話を辞めたじゃん?それって自分より力が上ってことを知ってるってことだよね?
それより倉庫探検していい?」
玲慈は驚きながらさすがとかなんとかいいながらタバコに火を付けている
あのままなら残ってるのかな
玲慈の許可もでたらしいし
探検開始!!
この部屋を出て
倉庫の入り口の大広間的な所にでて
あたしを不思議な目で見る大勢の人の視線を無視して2階へ繋がる階段を上る
そこには五つの部屋がある
どれも鍵が掛かっている
一番突き当たりの黒い扉
ドアノブに手を掛ける
--ガチャガチャ
やっぱり開かないか
「そこは開かないよ」
「!?あ、美鈴?」
「なんでここにきたの?」
「探検しに」
「そっか」
びっくりした
美鈴があんなに悲しい顔をするなんて
「そろそろ、帰るね?」
「俺が送ってく」
いつのまにか美鈴の後ろには玲慈がいた
来たときと同じように玲慈のバイクに乗って帰る。


