いつのまにか玲慈達も居てそれぞれの場所に座っていた
「ねぇ、ここって」
「ここはね、元は俺たちの場所じゃないんだよ
知ってるかな?
伝説の雷龍の倉庫だった」
京介知ってるよだってここは3年前あたしがいた。
あたし達が守ってきた所
そして玲慈が座ってる黒い皮のソファーはあたしの席だった。
「知らないよね、桜ちゃんは最近引っ越してきたんだもんね」
「、、、。」
「なんで俺たちがここを使ってるのかというとね
守るためなんだ。
3年前俺たちはこの族“獣王”っていうんだけどさ、できたばっかで玲慈と俺ら五人しかいなかった、拠点となる場所もなく路地裏に溜まってたんだ。
そしたらね、知らない族が俺たちを複数で袋叩きにしたんだ。30人ほどをたった5人で闘った、みんなぼろぼろ、もう力もなくて路地裏で倒れていたんだ。
そしたら、傘をもった女の人がいて、あっ。顔はあんまり覚えてないんだけど
『ねぇ、あなたたち、もし場所があったらこの街や仲間を守れる?もっと強くなれる?』
って聞いてきたんだ、
玲慈がね
『俺たちは、強くなる雷龍に負けない雷龍と共に守れるぐらい強くなる。』
そう言ったらその人は
『この海岸沿いの、どこかの倉庫にこの鍵で開く倉庫がある。そこを見つけられたら、あなたたちにあげる。大切なものを守れるように、この鍵をあげるわ。』
そして見つけたのがこの倉庫
開けてびっくり
雷龍のなんだもん」
思い出した。
あいつがいなくなった雨の日
倒れてる人たちを見つけた
悔しそうに項垂れる瞳には雨にも負けない灯火が宿ってた
託したくなったんだ
あたし達の思いを


