――今夜は眠れそうもないわ
桜の頭の中には、今まで玲慈たちと過ごしてきた日々が走馬灯のように流れ始めた
まさか、あたしが高校生になるなんてね
それに、あの倉庫にもまた行けるなんて思ってなかった
美鈴や心奈ちゃんていう女の子の友達ができて、あの頃に戻ったような錯覚に陥ったのよね
海にも行って、花火したりして写真をいっぱい撮ったけ、そして隣にはいつも玲慈がいた
「...楽しかった」
不意に口から出た言葉は、桜の耳に入り脳を震わせ一筋の涙となって流れた
――あぁ。あたし思った以上に惹かれていたんだ
明日は、クリスマス
・・・さよなら、玲慈


