…グイッ 「!?」 玲慈の胸ぐらを掴み耳元で囁く 「…ずっと、守ってくれてありがとう」 ドンっと突き放し玲慈は、とっさのことで尻餅をついた 「ふっ。あの日と同じ雨が降りそうよ?大切なものを守り誇りを持ちなさい。そしてこの街を守ってね」 ほんとうに、今度こそさよならね。 さっきまで照らしていた月明かりは雲に隠れ、光の届かない闇の中、桜と竜樹は消えて行った。