抜けだそうとする3人を止めながら最後まで授業を受けた
何人かの先生は
あの3人がいるって泣いて喜んでいたな
玲慈たちはこんなに授業受けたの初めてっていってるし
昔の自分たちもこんなんだったのかと思うと当時の先生に悪いなと思った
帰る支度をしていると玲慈と美鈴と鈴太が3人揃って
「「「桜、放課後暇?」」」
「暇だけど」
玲慈がにんまりしてあたしの腕を掴む
「ちょっどこいくの?」
誰も答えてくれない
気のせいかもしれないけど3人とも顔が少し強張ってる
連れてこられたのは敷地内にある駐車場
そこにある三台のバイク
「これ、玲慈たちの?」
頷く3人
三台ともちゃんと整備してあってかっこいい
「バイク乗れる?」
美鈴が聞いてきた
「乗れるよ」
目の前にあった黒いバイクの後ろにヒラリと乗る
美鈴は驚いているけどすぐに元にもどった
「桜ってバイク持ってるの?」
「あるよ、いつか見せてあげる」
今はだめ
あの頃のまま倉庫にあるから
「よっし、行くぞ」
玲慈のかけ声と共に三台のバイクのエンジンが掛かり出発する。
あたしが乗ったのは玲慈のだった
久々に乗ったバイクの後ろはとても懐かしく切なくなった
しばらく海沿いを走った三台は一つの倉庫に着いた


