竜樹とともに倉庫を去ろうとすると、名前を呼ばれた。 振り返ると玲慈やみんなの姿があった。 「...玲慈。みんな」 「さくら、どういうこと?桜が雷獣の総長だったの?」 玲慈は不安げな顔つきで、あたしを見つめる。 「…黙っててごめん。あたしは、雷龍の総長、玲慈に鍵を託したのはあたし。雷桜」 驚きを隠せない玲慈 、、、サァッと冷たい風が倉庫を走る。 月明かりに照らされ、輝く桜の長い髪 沈黙だけが辺りを包み、月明かりだけがあたしたちの顔を照らし出していた。