――プルルプルル





「はい。」





「竜樹です。あいつらが動き出す時間がわかりました。あいつの元にいたスパイは、撤収させました。今頃焦っているはずです。」







「そう。焦った奴らは何するかわからない目を離さないように、」








「わかっています。...大丈夫ですか？」






「...何が？」







「最近、会えてないのでは？...玲慈くんに」








「なに？お見通しってわけ？」







「なんとなくですよ」





...嘘だね。

竜樹には、隠し事ができない




「そうだよ、サイテーでしょ？風雅のためって言いながら毎日を満喫して玲慈のことを...」







「サイテーですね。」



だよね。
やっぱ伝えるなんて...。




「...でも、そんなことあいつは喜びませんよ？」







「え？」









「あいつの一番の喜びは、あなたの笑顔ですから。今、さくらさんは笑えてますか？...誰の前で本当の笑顔を見せられますか？」




今は、忙しくて一人だし笑うこともなくて...