「玲慈くん、気になるでしょ?みてみますか?」
理事長の言葉に甘えて、少し中を覗かせてもらった。
「...すごい」
部屋の中は、人1人が暮らせるようなスペースがあり、ベットやクローゼットが置いてあった。
でも、物はなく、ただ壁に特攻服がかかってるだけだった。
「懐かしいですね。4年ぶり、これを取りに来たんですよ」
理事長やほかの2人も懐かしそうに、思い出すように眺めそれぞれの部屋にある特攻服を取り、部屋を閉めた。
「これで、目的は果たしました。帰りますね」
「...それ、どうするんですか?」
「これですか?最後の役目を果たすんですよこれからね、あ!そーだ、総長と、副総長以外の幹部3名いますか?」
「...美鈴、鈴太、京介、前出ろ。」
俺の後ろから、名前を呼ばれた3人が出てきた。
「あなたたちに、こ「ちょっと待て」
理事長が言い終わる前に、1番体つきのいい、名前のわからない男が遮った
...この人、さくらを抱きしめてたやつだ。
「なんですか?仁。人が喋ってるのに」
「ただ渡すなんて、つまんねぇーからよ。ここはやっぱ怠慢しようじゃねーの?」
「えー。俺生徒だし手ぇだしたくないー」
「面白くねーな」
「怠慢ですか、面白そうですね。玲慈くんあなたたちにどうですか?」
「なんのためにするんですか?」
「そりゃ俺たちが守って来たもんを渡すんだ。力量見極めないとな」
「そーですね。ここには、わたしたちが守ってきた人がいますからね」
守ってきた人...?


