--ドキドキ
抱きしめられているあたしの耳には、玲慈の告白と共にいつもより心拍数の早い、鼓動が聞こえる
「...玲慈、すごい心臓がどきどきしてる。」
「...うるせぇ。当たり前だろ、告白してるんだから」
そうでした。
「...。」
「返事は、今じゃなくていい。ただ、知っていてほしかった。」
「...うん。」
「じゃ。帰ろ?」
何事もなかったようにあたしの前を歩く玲慈
その後姿を見て、あたしの胸はきゅうと締め付けられた。
「あ!」
前を歩いてた玲慈が急に振り返って、いたずらな笑みを浮かべている。
「な、なに?」
「これ、少し早いけどクリスマスプレゼント」
差し出されたのは、さっきの店で買ったであろう。小さくかわいいラッピングされた包み
「え?あたしに?」
「当たり前だろ?きっと似合う。」
「ありがとう。」
「さくら、そんな顔しないで?困らせたいわけじゃない、笑ってほしいんだけど。」
「ありがと!玲慈!」
うれしくてどんな顔していいかわからなかっただけで、困ってたわけじゃないんだけどね。
「\\\桜。かわいすぎ」
そういう玲慈の顔は、真っ赤になっていた。


