そういい差し出されたのは、雪の結晶をモチーフにしてるピアスだった。
「こちらは、クリスマス限定でお値段もお手軽ですよ?それにこの結晶に埋め込まれているのは、小さいですけど本物のローズクォーツとラピスラズリです。ゆらゆら揺れるデザインでかわいらしいと人気なんですよ?」
たしか、ローズクォーツは恋愛とかいう石言葉だった気がするけど、ラピスラズリって...。
「...すみません、ラピスラズリの石言葉はなんですか?」
「ラピスラズリの石言葉は、愛や永遠の誓いです。」
永遠の誓い...。
「...それください」
「ありがとうございます。それではクリスマス用のラッピンもしますね?」
そういって、店員はレジの方へいった。
ふと、桜がいたほうに目をやると、少し歳のいった男と楽しそうに話をしていた。
...そんな笑顔、俺以外に向けるなよ。
そんな醜い嫉妬の心がじわじわと俺の心を支配していった。


