お盆も終わりに近づき、イベントも徐々に減っていく
でも、まだ夏の暑さは抜けない
そんな日もあたしは変わらず倉庫に来ていた
この間の変な違和感もいつの間にかなくなり、いや、違和感が当たり前になりつつあった。
そんな日だった。
「もう、夏休みも終わるし、花火大会いかない?」
「いいじゃん!桜ちゃんも行くでしょー?」
「あたし?いいよ?」
「あ!もちろん浴衣でしょ?」
浴衣?
あたし持ってないんだけど・・・。
「やっぱ浴衣だよね!あたしはあるよ」
「あたしない」
「じゃぁ、心奈に借りよう!あの子、たしか浴衣とか何着か持ってた気がする。」
「それよりーリオさんに聞いた方が良いんじゃない?そういう系で働いてるんだから持ってるでしょ?」
「そうだね!よし!桜聞いてみて」
「あたしが聞くの?」
「そう!早く!」
・・・しかも、今なのね美鈴さん
美鈴に急かされ電話を掛ける
---プルルル
--「もしもーし」
「リオさんですか?桜です」
--「桜ちゃん!?久しぶりー元気にしてた?」
「はい、リオさんも元気そうで」
--「ありがとう、あたしは相変わらず元気モリモリよ!」
つ、ついて行けない
「あ、あの」
--「はーい?」
「突然すみません。浴衣って持ってますか?」
--「・・・あるわよー!そういえばもうすぐここら辺の花火大会だものね、獣王のみんなと行くの?」
「はい、そのつもりです。」
-「もちろん、あたしに全部任せてくれるわよね?」
これは・・・拒否権無い感じですね。
「も、もちろんです。よろしくお願いします。」