京介に言われ外にいる玲慈を見るとここからでもわかるぐらい不機嫌
「なんであんなに不機嫌なの?」
「桜ちゃんのせいかな?」
「えぇ!あたし?どうしたら直るかな?」
「それはね・・・」
本当にこれで玲慈の機嫌直るのかな?
倉庫の壁に寄りかかってる玲慈
「・・れいじ?」
「!桜、遅い」
「ご、ごめんね?(ぎゅっ)」
「!?」
えーっと京介に言われたように抱きついて、目を潤ませて首を傾げて・・。
「・・・許して?」
「・・・ッ///」
成功かな?
不機嫌さはなくなってみるみる赤くなっていく
--ぐいっ
--こつんっ
少し背伸びをして額と額をくっつける
「んー。熱は無いみたいだね」
「ささささ、桜なにして・・」
「ん?顔赤いから熱でもあるのかなって」
「だ、だじょうぶだから」
「そう?あ!近かったね」
ぱっと離れて向かい合う
「・・・俺だけかよ」
「なにが?」
「・・・はぁ。」
--ぐいっ
ため息と共にシトラスの良い匂いに包まれる
・・・抱き締められてる!?
「れれれ、玲慈!?」
「あはは、今度は桜がどもってる」
「そんなことより、離して?」
「やだ」
えー。
やだって子供みたいに
「・・・もう少しこのままで」
いつもと違った玲慈の声色にあたしはその場に固まってしまった
--ドキドキ
な、なんでドキドキしだすの?あたし。
風雅に抱き締められた時に感じたこの胸の高鳴り
・・・気づきたくない
気づいたらもう、もどれない、もしまた失ったら今度こそ・・・。


