「ふーん」
「ここから家まで帰れる?」
普通なら家まで送るんだろうけどめんどくさいがりのあたしは、送る。
って選択肢を無視した。
「えっ?そこは送るじゃないの?」
「めんどくさいのよ、いい子はちゃっちゃと帰んなさい」
「玲慈」
「わかった!わかった!」
「玲慈」
なにこの子、呼んでほしいのかしら?
「玲慈、帰んなさい」
「わかった、」
満足そうににっこり笑って素直に頷いた。
犬みたい
わしゃわしゃと頭を撫でてしまった。
「…」
「じゃぁね玲慈、気をつけて帰るんだよ?」
「なぁ、また会える?」
「さぁ?」
「俺ね、桜とはまた会える気がする!だから今は、連絡先聞かないだからさ、次会った時は連絡先教えてよ」
自信に満ち溢れた顔でさらりとナンパをしてきた
「はいはい、会えたらね」
背中を押して玄関まで連れていく、
「絶対会える、ってか見つける」
いやいや見つけるってそれはもう指名手配じゃないの?
運命でもなんでもないし
「じゃぁね」
ーーバタン
ふぅー
一仕事終えた気分


