玲慈の口から風雅の名前が出た瞬間少し時間が止まったような気がした。
あぁ、まだあたしの中の風雅は思い出にはなりきれていない、
今も色濃く忘れられない記憶になっている。
玲慈にも気を遣わせちゃった
さぁて、帰って会社から来た資料や報告書をまとめなきゃ
もう少し時間を頂戴
あれから3年なんて言うけどあたしにはまだ3年なの
--コンコン
「桜、準備できた?」
「うん。今行く」
部屋を出ると玲慈がいた
「じゃ、今日は車で行こうかもう外にいるから」
「ありがとう」
「あ、桜ちゃんかえるのー?」
「うん。京介もみんなもまたね!」
「「「またね」」」
またね。か、当たり前のように使うけど当たり前なんか無くてどうしてあたしはこの言葉を投げかけたんだろう。またね。が当たり前じゃないと知っているのに


