「・・・近くはない」




このまま帰せないな、
血も出てるし




しょうがないよね






あたしが考えてると
ふっと
顔に陰が架かった。
前を見ると少年が立っていた。




165あるあたしより高い



「俺、帰るハンカチ今度返す。んじゃ!」




ーーガシッ




「ダメよ!そんな傷だらけですぐそこまで歩いて着いてきて?」





驚く少年を無視して
腕を引っ張って歩く




「はっ?ちょっと」




戸惑ってる少年の声は無視



だってねぇ?
せめて、手当しなきゃ助けた意味ないじゃない