「遺書はどうしましょうかね?自殺には必要ですよね。自責の念っていうのはありきたりですが、サツなら簡単に騙されてくれるでしょう。」



テレビドラマの様に、小道具も用意するつもりらしい。



「ノブは銃痕が目立たない様に焼死にしましょうか。あの2人はこのナイフで刺殺。扇崎さんの血痕もついていますから、証拠としては十分ですね。」


「それ、処分してくれるって………」


「有効活用ですよ。」



烏田切が懐から出したのは、布にくるまれた何か。

なんとその中身は、扇崎を刺した凶器のナイフである。


烏田切は処分するからと、蘇芽から受け取っていた。

しかし、処分せず隠し持っていたのだ。



蘇芽が扇崎を殺したのが、午前2時頃。

白雪にガサが入ったのは、その4時間後の午前6時。



どう処分したら一番いいかと方法を検討していた矢先のガサに、烏田切はナイフの活用方法を閃いたのである。


白雪にガサが入ったことで煌のことがなくても、結局烏田切は全ての罪を被せ蘇芽を殺す気でいたようだ。