「本当にそうなのかねぇ?そう言ってて事実は違うってことがよくあるからなぁ~。火の無い所には煙は立たぬってよく言いますでしょう?」



自分達から薬の話題を出すとは、本当に関係ないのかそれとも隠し通す自信があるのか…


志麻が真意を探る様に問いかけるが、それを意に介さず烏田切は笑みを浮かべながら答える。




「ふふふっ…警察のお方は疑り深いですね。ですが、そんな事実はありませんよ。扇崎様にもそうご説明してお帰りいただきましたから。」




「そう…ですか。そりゃ失礼しました。」



「いえいえ、警察は疑うのも仕事でしょうから気にしていませんので。」




烏田切の態度にこれ以上は水掛け論になって聞き出すのは無理と判断し、次の質問にうつる。



「もう一点、一昨日の午後11時から昨日の午前3時までどこにいらっしゃいましたか?」



「その日は雑務が立て込んで疲れていたから早くに休んでいた。」



「私は部屋で会社の資料整理をしていましたね。」