帰りの車中、隼弥は運転で前を向いたまま、煌は窓の外を眺めていて、気まずくないものの
2人とも無言だったのだが……





「なぁ…」



「な、何?」



「お前さ、俺の事好きなの?」




「!!……えっ?何で分かるの!?」



「(声裏返ってるし…つか言った自覚無しか。)」



狼狽えながらも運転が乱れない隼弥に感心しつつ大事なところが抜けていると煌は呆れる。



「さっき俺に言っただろ?好きだから笑っていて欲しいって」


「(俺、そんなこと言ったかな…そりゃあ思ってるけど、本人に言うとか…しかも覚えてないって…!!)」


傷に障らない様に運転に集中しなければ、と思いつつも隼弥の頭の中はパニック状態。


そんな隼弥を察したのか、煌は少し強めに話しかける。


「他人を好きになった事なんてねぇから、隼弥の事好きかどうかなんて分かんねぇ。けど……嫌いじゃねぇから。」



「!?」



告白というより勢いで言ってしまったみたいなのでどうしようと思っていたが、嫌いじゃないと言われて隼弥は驚く。