「どーすんだよ、これ。」


「早まるなよ。今、五課が拳銃持って向かってる途中だ。」



「だけど、このままじゃ結灰が……」


「武器も無しに突っ込めるか。」



コソコソと周りを窺いながら移動する外国人達を隼弥が発見し、後を付け煌達のいる倉庫をようやく突き止めた。


隼弥・志麻・瀬羅の3人を含む一課の捜査員達は、倉庫一帯をすぐさま固めていた。


しかし、何回も言うが捜査員達は丸腰である。

人数で勝っていても、銃を乱射されたら怪我だけでは済まない。


その為、署にいた五課に応援要請を兼ねて、拳銃を携帯して向かってもらっているところだ。



だが、いよいよ煌と烏田切の攻防の均衡も崩れようとしている。



「(結灰…無茶すんなよ……)」



自分達が周りを固めていることを伝えたくても伝えられない。

歯がゆい思いを抱えながらも隼弥は、煌が無茶な行動を起こさないことを願うしかなかった。