「隼、人?・・・何で?」



俺の腕の中でそっと顔をあげる美海



やべえ…
ずっとこうしてたいかも



「別に、あの男らが見苦しかったから…


おまえみたいな奴ナンパするなんて物好きもいるんだな」



こんなときもやっぱり素直になれなくて


「ったく、一言多いんだから!」


ほら、また怒らしてしまう

俺の腕の中からスッと抜けて、溜め息をつく


俺って学習能力ないよな…

そんなとき、俺の制服の袖をギュッと掴み、俯く美海の姿



「でも・・・、




ありがとね?」


顔は下を向いていたけど
久しぶりに見た美海の笑顔だった